公園通り雑記帳

個人情報

   

少し前の時代、昭和30年代とか40年代に書かれた推理小説などを読むと、今と大きく違うなと感じるのは、個人の情報がとてもオープンになっているところですね。電話番号は電話帳にみんな載っていますし、役所で戸籍なども自由に取れたりします。今から考えると信じられないようなことですが、例えば戸籍謄本は昭和51年までは「何人も」交付申請して取得することができたようです。昭和51年の法律改正によって戸籍謄本等を取れるのは、原則として戸籍に記載されている本人やその直系の親族だけとなりました。
個人の氏名や住所そのものが保護の対象となるという考え方も一般化していきました。電話帳に自分の名前や電話番号、住所を載せてくれるなと頼んだのに間違って載せてしまったという事例で、それを載せたNTTに賠償が命じられた裁判例もありました。
このような流れで、現在は個人情報をそう簡単に取得することはできない時代になりました。それはそれでいいのかもしれませんが、世の中匿名性が強くなりすぎて、何か味気ない感じもしますね。

(O)

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